MAXISトピックス上場投信の第10期と第11期実質コスト率を計算しました。
前回のブログ(MAXISトピックス上場投信の収益分配金 - tacaciの投資ブログ) ではMAXISトピックス上場投信の実質コストを計算しようとして挫折していましたが、改めて計算しましたので、まとめます。
実質コストの結果
第10期(2014年1月17日〜2014年7月16日)、第11期(2014年7月17日〜2015年1月16日)の 実質コスト率は0.13%(小数点第3位を四捨五入)でした。
実質コスト率の計算式と、計算に使用した各種数値は以下の通りです。
実質コスト率の計算式
前回に引き続き、以下のブログを参考にしています。
国内ETFの実質コスト計算方法 - ひと手間くわえた積立投資で資産形成
このブログより実質コスト率を計算するのに必要な箇所を抜き出します。
実質コスト率
= 営業費用合計 / 期間中の純資産合計額の推計
= 営業費用合計 / (信託報酬額 / 税込の信託報酬率)
で、(概算の)実質コスト率を求めます。
- 「営業費用合計」は、決算短信から抜き出します。
- 「信託報酬額」は、決算短信の「受託者報酬」「委託者報酬」を合算します。
- 「税込の信託報酬率」は、交付目論見書から調べます。ただし、決算期間中に消費税率が上がった場合は税率を按分します。
MAXISトピックス上場投信の各種数値
MAXISトピックス上場投信の交付目論見書と決算短信から計算に必要な各種数値を確認します。
計算するにあたって、以下のサイトを参考にしました。
MAXIS トピックス上場投信 | 投資信託なら三菱UFJ国際投信
以下の表で赤い字は決算短信と交付目論見書から抜き出した数値で、黒い字は私が計算した数値です。また、実質コスト率の計算式に直接使う数値は太字にしています。
決算短信から
決算短信のPDFファイルは、http://www.am.mufg.jp/text/20150220181348.pdfです。
項目 | 第10期の数値 | 第11期の数値 | 合計 |
---|---|---|---|
営業費用合計 | 108,867,114 | 137,625,004 | 246,492,118 |
受託者報酬 | 25,140,112 | 32,556,705 | 57,696,817 |
委託者報酬 | 44,893,015 | 58,136,916 | 103,029,931 |
信託報酬額 | 70,033,127 | 90,693,621 | 160,726,748 |
交付目論見書から
交付目論見書のPDFファイルは、http://www.am.mufg.jp/pdf/koumokuromi/181348/181348_20141016.pdfです。
項目 | 数値 |
---|---|
税抜の信託報酬率 | 0.078% |
税込の信託報酬率 | 0.0837525% |
なお、消費税率は以下の通り計算しました。
- 2014年1月17日〜2014年3月31日の約2.5ヶ月は5%
- 2014年4月1日〜2015年1月16日の約9.5ヶ月は8%
- 第10期と第11期の決算期間(2014年1月17日〜2015年1月16日)で按分すると7.375%
(参考)分配金の税金の概算コスト
分配金にかかる税金は将来解約(部分解約)したときの税金の前払いとあまり変わらないとか、 複利効果を考慮して税金は極力後払いした方が良い等、色々議論があります。
が、一応参考までにETFの分配金にかかる税金の概算コストも計算したところ、以下の通りでした(小数点第3位を四捨五入)。
- 第10期の分配金にかかる税金は0.17%相当
- 第11期の分配金にかかる税金は0.20%相当
- 直近1年の分配金にかかる税金は0.37%相当
分配金の税金のコスト率=1口あたりの分配金 x 税率(20.315%) / 1口あたりの基準価格
計算にあたっての条件は以下の通りです。
あとがき
実質コスト率の計算は色々なブログを参考にしたとは言え、決算短信等から数字をピックアップして計算するため慣れないと大変でした。
ただし自分自身で1回計算してみると、「何となくこんな感じ」という感覚が掴めました。また、何度も決算短信を眺めることで普段意識している信託報酬率の数字だけではなく、背景にある色々な費用明細を意識することができ有益でした。
ちなみに、財務諸表の見方は少しだけ勉強したことがありましたが、すっかり忘れていることにも改めて気付きました。
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